魔力と雷について

エヴァンたちの世界での魔力とは、ざっくりいうと「循環型のエネルギー」です。
大気中に浮遊している魔力が雷雲や雨雲にたまると雷として地上に放出されたり雨に溶け込んで染みわたり、それを自然や生物が吸収してそれぞれのなかに貯まってゆきます。
魔力を貯めた動植物を食べた場合もその魔力は体内に貯まります。
そしてその貯まった魔力は魔法のエネルギーとして使われて外に出てゆき、空中に散った魔力は呼吸によって再び体内にとりこまれたりまた空にのぼって雷や雨となり…という感じで絶えずめぐり続けています。

人々にはミラたちのように魔力の弱い人とエヴァンのように魔法が使えるほど強い人がいますが、それは生まれつき「魔力をからだに貯められる容量」が違うためです。それは一部を除いて遺伝はしません。
なので生まれたこどもは全員耐魔試験を受けて魔力の強さをはかられ、強い魔力が認められたこどもはみな魔法士となるべく教育されることになります。
魔力の弱い人も少しは魔力を貯められますが、魔力は生命活動にも使われているので無意識のうちにそちらで使いきってしまうため、魔力の強い人のように意識して魔法を使えるほどの魔力の余裕がないのです。

ちなみに生き物が魔力を扱うのには体力も必要なので、身体が弱っていると魔法が使えなかったり失われた魔力の回復が鈍ったりします。

本編でもエヴァンが話していますが(4話)、ミラたちの世界の雷は電気ではなく魔力です。
魔法とは基本的に「存在するモノに魔力を加えることでなにかしらの作用を起こす」現象ですが(水を魔力で加熱させて温めるとか)、例外として魔力をそのままエネルギーとして放出する雷撃があります。
雷撃をぶつけた対象はそのエネルギーをそのままダメージとして受けます。
発光とともに強い魔力を放出する雷と雷撃の現象は似ているため、同じ「雷」という名前がついているのです。
「かみなり」と呼ばれる由来については本編でアレックスが説明しています。(11話)

ちなみに静電気も雷撃の一種です。体や物にたまった魔力が摩擦で呼び起こされてバチッと発散します。

余談ですがねむミラにおいてはだいたいの用語を漢字で表現してあります。
カタカナ語にすると自分が覚えにくいのと、吹き出しなどのテキストが漢字の方が短くまとまるからです。テキストが長いと吹き出しがぎっちりになって読みづらいので…
(一話を描いた時はまだそのあたりの塩梅がわからずコマがテキストだらけになったのであとから修正してます)
最初は魔族や技族などもカタカナの種族名がついてましたがずっとこれ書いていくのめんどうだな〜と思いやめました。
魔石アルテリンドにも神鈴片という漢字をあててルビをふりました。これなら三文字ですむ。