異世界の言語

「なぜ未来たちは異世界のことばを理解できるのか」についてのこぼれ話です。
異世界なんだから人々の話すことばは異世界の言語で、未来には理解不能なはずでは?という。

未来はエヴァンの「意識転移」という魔法で意識だけを異世界に召喚されて、異世界人であるミラの身体に乗り移らされています。
いわばミラを乗っ取っているような状態ですが、ミラの頭の中に保存されている記憶などの情報に未来は自分の頭の中のようにアクセスすることができるのでミラの持つ言語知識も自分のもののように扱えます。
なので読み書きも会話も自然にできますし、ことば以外にもミラの友達のことだったり学校の場所だったりそういうミラの持っている様々な情報を未来は自然に思い出すことができるわけです。
そしてミラの情報にアクセスできるかわりに、本来の元の世界での自分の情報はぼんやりとしか思い出せません。
それはやっぱり意識だけとはいえ世界をとびこえて来てるので距離があるせいなのと、ミラの情報と未来の情報がぶつかり合って混乱しないように、身体の持ち主であるミラの情報が優先されるためです。
(たとえば、「自分の名前」を発する時にミラなのか未来なのかで戸惑わずすんなり「ミラ」が出てくる…という感じ)
お菓子作りやレナのピアノのように、元の世界の自分に馴染みが深くかつ体の持ち主と情報がぶつからない行動については憶えていたりします。

…という設定があるのですが、これを本編で全部説明してしまうとぐだぐだになってしまうので省略しました。
説明するのはエヴァンなので彼が大変ですし。
異世界人に乗り移らせる設定にしたのはこのことばの問題を解決させるためでもあったのでした。