第17夜あとがき

今回個人的に苦手なシーンを描かないといけないしずっと暗い雰囲気なので気持ち的にもしんどかった。
血なまぐさいものがすごく苦手なので…平気な人からすればかなりぬるい表現だと思うんですけどあれでも自分には限界ぎりぎり。
しかしこういう物語にしてしまったからには描くしかないので必死で描きました。
余談ですが、血に塗れた刀が後のシーンできれいになっているのはミスではなくて血を拭く描写を省いてます。当初は描く予定だったけどわざわざそんなシーン入れなくてもいいかなと思って。

内容については「読んでくれたひとはジュードのことをどう思うだろう」と不安しかないですが。
彼の内面についてここでこうなんだよーと語ってしまうとまんがで描いてる意味がなくなるのでしないけど、私はジュードのことを悪人のつもりで描いてはいないです、とだけ。
幽霊さんではない「ジュード」が感情をあらわにする様子を描くのは楽しかった。
彼は村を出てからずっと外界への興味をもってなかったし誰にも心を開かなかったのであんなふうに感情をむき出しにするのは村にいた時以来なんです。
幽霊さんが無感情だったのもあるし。同じ姿だけど別人というシチュエーションは描いてておもしろい。

タイトルの「守りたかった」というのはジュードの想いでありアイリシアの、そしてエリオットやリュシカの想いでもあります。
みんなそれぞれに大切な、守りたかったものがあった。